vol.1)「人間との対話」と「生成AIとの対話」は何が違うのか?

クロスロード辻口の「たまに配信するメルマガ」
今日は、「人間との対話」と「生成AIとの対話」は何が違うのか? というお話です。
先日、ATIS(技術情報サービス協会)という大手企業の知財部門からなる組織に依頼を受け、
「人間との対話」と「生成AIとの対話」は何が違うのか? というタイトルで講演しました。

私は基本的に講演をお受けしないのですが、同協会は日本を代表する企業の知財部門が
名を連ねており、いい機会になると思って数年ぶりに講演しました。
なあんて、エラそうですね(笑)。
ホントのところは、講演を受けないのは苦手だからで、
今回は依頼者が中学・高校時代の同級生だったから断れなかっただけです(^^; 。

でも、受けるからには、同級生に恥をかかせたくない。
自分としても興味のあるテーマだったので、関連する資料や書籍を読み込むだけでなく、
じっくり考察して臨みました。結果、ご好評いただけたと思います。

おかげで、両者の違いだけでなく、人間の対話の特長がよく理解・整理できました。
苦労した甲斐がありました。
それを、今回の対話力強化講座の改訂で盛り込みました。

AIが進化していく中で、人間はどういったことに注力していくべきなのか。
その指針となる研修になったと思います。

そうした知見をお裾分けしようと、久しぶりにメルマガを書く気になりました。
何回かに分けて、ボチボチ書いていきますので、気楽にお付き合いください。
ポイントは以下の3つです
①アブダクション推論
②記号接地問題
③論理性と物語性
今回は、①アブダクション推論 について書きます。
「え? というか、何それ?」とお感じの方、多いと思います。
推論は、大きく分けて「演繹推論」「帰納推論」「アブダクション推論」の3つがあります。
「演繹」と「帰納」はご存じですよね。でもまあ、一応書いておきましょうか。
●演繹推論 いわゆる「三段論法」というやつです。
 すべての生き物は水を必要とする。バラは生き物である。ゆえにバラは水を必要とする。⇒正確性「高」
●帰納推論 「数学的帰納法」って、覚えていませんか?
 バラが枯れた。ヒマワリも枯れた。ユリも枯れた。ゆえにすべての花は枯れる。⇒正確性「中」
そして、もう一つが「アブダクション推論」です。
これは、わかりやすく言うと「察する」ということです。正確性は、残念ながら「低」。
でも、これは人間にしかできないのです。
今のところ、AIはアブダクション推論ができません。
これ、すごく大切なことなんですけどね。
今、AIについて語っている人たちは、(自称)AIの専門家です。
彼らは、AIに詳しいけど、人間に詳しくない。
それと、(自称)AIの専門家たちはポジショントークが多い。
まあ、簡単に言うと、「AIすごい」って言いたがるんですね。
だから、こういう大切なことを言わない。
でも、本当にAIを研究している人たちは、軽々に「AIすごい」って言いません。
本当の研究者は、人間のすごさがわかっているんですね。
アブダクション推論の話に戻りますが、これ実はよくわかっていないんです。
なぜ、こうしたことを人間ができるのか。実はよくわかっていない。
人間は情報処理能力に限界があり、そうした中でいち早く解答にたどりつく必要があるため、
このような察する力がついた(んじゃないか)と、言われています。
まあ、難しいことはともかく、「察する」ってすごいことなんです。
たとえば、料理の得意な人が、友人宅のキッチンで料理をする。
初めてのキッチンです。
でも、だいたい包丁はここにある。調味料はこの辺。小さなお皿はここ。なんて、わかる。
そうして、初めてのキッチンでも、難なく料理をつくり上げてしまう。
これは、「察する」アブダクション推論のおかげです。
初めての場所で、いつも通りの作業をこなす。
何気なくサラッと人間がやっていることが、実はすごいことなんです。
AIは、こんなことはできません。
他にも、アブダクション推論のすごさがあります。
そもそも、科学技術というものは、アブダクション推論のおかげで発展してきたのです。
あんまり長くなるとよくないかな。今日はこの辺で。
次回もアブダクション推論の話を続けます。
あと、対話にどんな影響があるか書かないといけませんね。。。
次回配信は、未定です(苦笑)。
ゆる~く書いていきますので、どうぞお付き合いください <(_ _)> 。
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