クロスロード辻口の「たまに配信するメルマガ」
「人間との対話」と「生成AIとの対話」は何が違うのか? ( その2)。
引き続き「アブダクション推論」についてお話しします。
前回の終わりに、「 科学技術はアブダクション推論のおかげで発展してきた」と書きま した。
アブダクション推論とは、わかりやすく言うと「察する」こと。
観察 ⇒ 仮説 ⇒ 検証
科学技術は、こうしたサイクルを重ねて発展してきました。
人間が観察して仮説を立てられるのは、 アブダクション推論のおかげです。
有名なのが、ニュートンの「 リンゴが木から落ちるのを見て万有引力を発見した」。
でも、これは、つくり話だそうです(^^)。
たとえば、「エベレストの山頂付近で、 アンモナイトの化石が見つかった」。
そう聞くと、どうでしょう?
「8,000m級の山から海の生物の化石が見つかるなんて…」 と不思議に思いますよね。
で、よかったら、 GoogleMapでインドをじーっと見てみてください。
「インドはユーラシア大陸にぶつかったんじゃないか?」 って見えてきませんか?
ヒマラヤ山脈は、インドがぶつかってできた「しわ」じゃないか?
海底がめくれあがったんじゃないか?
これが仮説です。そして検証する。
このような、観察⇒仮説⇒検証をくり返して、 科学技術は発展してきました。
言い方を変えると、「新しい知識」 はアブダクション推論によって生み出されるのです。
よって、AIは新しい知識を生み出すことができません。
AIはアブダクション推論ができないですからね。
AIは、すでにある知識を組み合わせたりするのが得意です。
でも、新しい知識は、人間によってしか生み出されないのです。
このアブダクション推論は、会話の時にも活用されています。
「この人、こういうことが言いたいんじゃないか?」
相手の言いたいことを察する。
しかもそれが、初対面の人であっても、何となくわかったりする。
これ、とてもすごいことなのです。人間、すごい。
一方で、人間にはダメなところもあります。
人間は、文字列を正確に記憶するのが苦手です。
私はよく関口さんに間違われます。溝口さんとも言われます。
「口」がついてれば、いいってもんじゃない。
とくに歳をとると、人の名前、モノの名前、 すべての文字列がいい加減になります。
「あの~、あれだよ、あれ。彼がさ、あれ言ってきたら、 あれやっといてよ」
ワケがわかりませんよね。
でも、人間ってこういう会話をしがちです。
それでも意味が伝わってしまうのが人間のすごいところ。
アブダクション推論のおかげです。
人間同士の会話がなめらかなのは、
文字列を正確に記憶するのが苦手な人間の弱点を
アブダクション推論で補っているからです。
AIも、ある程度あいまいさに対する予測ができるのですが、 まだまだです。
だんだん、「人間って、けっこうスゴイんだな」 と思えてきたでしょうか(^^)。
では、今日は、この辺で。
次回配信も、未定です(苦笑)。
ゆる~く書いていきますので、引き続きお付き合いください <(_ _)> 。
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