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【クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」（毎週月曜日配信）】
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クロスロードの辻口です。
今日は、
若いうちの成長、歳をとってからの成長・・・
というお話です。
先日、古くからの友人たちと飲んでいて、「歳はとりたくないねぇ」という話になりました。
目はよく見えなくなるし、息は切れるようになるし、疲れは残るようになるし・・・。
身体は動かなくなるし、物忘れはひどくなるし、新しいこともなかなか覚えられない。
ホント、こう挙げてみると、「歳はとりたくないねぇ」となるのもわかります（苦笑）。
わかるけど、とはいえ、「歳をとってよかったこと」もたくさんあると思うのです。
そこで、みんなに「歳をとって、できるようになったことはないかな？」と聞いてみました。
私自身の例でいうと、５０歳を過ぎて、５０代、６０代のベテランの人たちに研修を提供して、
「自分は聞いていない、聞けていない」ということを、無理なく認識させられるようになりました。
４０代のうちは、これがなかなかできなかったんですよね。
相手が年上だと、ヘンに力んだりしていました。
ある時には、ハッキリと「アンタ生意気だね！」なんて言われたことがあります。
それが今では、相手がずっと年上で、しかもどんな社会的地位の高い人であろうと、
「自分は人の話を聞いていない、聞けていない」と素直に認識させられるようになった。
すなわち、若いうちはできなかったことが、歳をとってできるようになったわけです。
すると、みんなも「そういえば」という感じで、いろいろな例を挙げ始めました。
「たしかに、歳をとって、けっこう視野が拡がったとは思うなあ」
「俯瞰するとか、長い目で見るってことが、できるようになった気がする」
「そもそも、少しくらいのことには動じなくなったよね」
「まったく違う仕事でも、なんとなくカンどころがわかるようになった」
「多少キツいことがあっても、『これがいつまでも続くわけじゃない』って思えるようになった」
なんて話が次々出てきました。
ここに挙げられた例って、すごく抽象的ですよね。
でも、間違いなく、「若いころはできなかったけど、歳をとってできるようになったこと」です。
若い時って、体力や記憶力などをベースにした「具体的な力」が伸びる時期だと思うのです。
「具体的な力」って、測りやすい。点数化、数値化できるものが多い。
そのため、伸びるのも見えやすいけど、下がる（衰える）のも見えやすい。
一方で、中年期以降、歳をとってからは、「抽象的な力」が伸びる時期だと思うのです。
「抽象的な力」って、測りにくい。点数化、数値化するのがむずかしい。
だから、伸びているという実感が湧かない。
でも、間違いなく、若い時にくらべて、できるようになっている。
私は最近、「自分の能力のピークを７０代にもっていこう」と考えています。
そのために、どうすればよいのか考察しています。
残念ながら、体力や記憶力をベースにした「具体的な力」は衰えていくでしょう。
でも、「抽象的な力」は伸ばし続けることができるのではないか。
特に、話を聞いてあげることで、相手を落ち着かせる、元気にする、考えをまとめてやる気にさせる、
などの対話力は、これからまだまだ伸ばせる確信があります。
実際に、一年前、半年前の自分と比べてみても、今のほうが成長している実感があります。
どこまで自分の対話力を伸ばせるのか、ちょっと楽しみな気がしています。
だから、身体に気をつけて、健康で長生きしようと思っています。
これ、私は仕事柄「コミュニケーション」を軸として考えていますが、人によって様々だと思います。
「自分は、どのような『抽象的な力』を伸ばしていこうかな・・・」
こう考えてみたら、面白いのではないでしょうか。
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