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【クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」(毎週月曜日配信)】
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クロスロードの辻口です。
今日は、
人類は、まだまだ発展途上である・・・
というお話です。
皆さま 明けましておめでとうございます。
年末年始は、いかが過ごされましたでしょうか。
私は、ゆっくり、のんびりしながら、本を読んだり思索にふけったりしていました。
昨年、私が最も大きな影響を受けた書籍に「暴力の人類史(スティーブン・ピンカー)」があります。
先史時代~現代にいたるまでの人類の歴史を通観しながら、暴力をめぐる人間の本性を分析しています。
最近、人文・社会学の分野において、長期的な視点で書かれた本が多くなってきました。
人文・社会学の分野って、科学技術の分野に比べて進歩が遅いんです。
これは、人文・社会学の分野に携わる人たちが怠慢だからではありません。
科学技術の分野って、計算や実験によって検証することが比較的容易です。
でも、人文・社会学の分野は、それがむずかしい。
「人間のあり方」「社会のあり方」って、そう簡単に計算したり実験的に検証したりできませんよね。
人類は、長い年月をかけて、「人間のあり方」「社会のあり方」について試行錯誤しながら歴史を刻んでいる。
そう考えることもできます。
まだまだ、人類は発展途上なんです。
「社会のあり方」に関しては、20世紀の勝ち組だった民主主義・資本主義が大きく揺らいでいます。
そんな中で、中国は新しい社会のあり方を求めて、壮大な実験をしています。
それは、「一部のエリートによる管理経済・管理社会」です。
20世紀において管理経済・管理社会が失敗したのは、当時はまだ管理ツールが未発達だったからだ。
中国の為政者たちは、そう考えていると言われています。
現在の中国当局の管理能力は、監視カメラ、AIなどの発達によって、とてつもなく強化されています。
日本では、よく「AIに仕事を取られる」と話題になりますが、中国では「AIに人間が管理される時代」がきています。
三年前、上海の道路交通はメチャクチャでしたが、今は驚くほど整然となってきました。
少し前まで、中国の変化というと、「ビルがどんどん建ってすごい」というハード面の変化でした。
現在は、ソフト面の変化が大きい。それこそ、中国人の動き方が変わってきています。
これ、よく見ておいたほうがいいと思います。中国では現在すごい変化が起きています。
私が、足しげく上海に通っているのは、このプロセスを観察しておきたいというのも一因です。
まあ、正直に言うと、中国が向かっている方向性が好ましいとは思っていませんけどね。。。
一方、「人間のあり方」に関しては、「社会のあり方」よりもさらに進歩が遅いように思います。
とくに日本においては、思想・情操に関する教育がタブー視されていることもあり、なかなか研究が進んでいません。
だから、現在の日本は「測れるスキル」ばっかり教育している。
「人としてどう生きるか、どうあるか、なにを大切にして生きていくか」を考える機会を与えない。
そういう面は「ほったらかし」です。
それで、就活の時に、いきなり「キミはどんな人間だ?」「どう生きたいのか?」とやられる。
そんなことされたら、誰だって悩むに決まってるじゃないですか。
この二年ほど、たくさんの大学生たちと接してきて、現在の教育の矛盾を強く感じるようになりました。
五木寛之さんの言葉に、「むずかしいことをやさしく。やさしいことをふかく。ふかいことをひろく」というものがあります。
法然さんは、むずかしいことを、やさしくしたお人。
親鸞さんは、やさしいことを、ふかく追求したお人。
蓮如さんは、ふかいいことを、ひろめたお人。
私は中学・高校時代に浄土宗を背景とする学校に通っていたこともあり、法然に親しみを感じています。
「ただひたすらに仏に帰依すれば必ず救われる。すなわち南無阿弥陀仏を口に出してとなえれば、
必ず仏の救済をうけて平和な毎日を送り、お浄土に生まれることができる」という他力本願の教え。
今の時代に、この結論だけ聞くと「なんじゃそりゃ?」という感じですよね。
でも、貴族だけのためにあった当時のむずかしい仏教を、大衆のためにわかりやすくしてくださったわけです。
聞く力を強化することで、対話力を向上させ、周囲との関係性を良好にし、生産性を向上させる。
これは、すごくむずかしいことです。
でも、少しずつですが、「やさしくする」ことができているように思います。
思想的に偏らず、最新の知見を取り入れながら、誰にでも理解できる言葉で、わかりやすく体系化していく。
私の人生が、あとどれだけあるかわかりませんが、ずーっと、死ぬまで取り組んでいきたいと考えています。
その後に、ふかめてくれる人、ひろめてくれる人が、出てくれるといいな。
なんて、自分がやっていることを、法然さんの偉業になぞらえるのは、高慢もいいところですね。。。
年の初めですので、なにとぞご容赦ください(^^; 。
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