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【対話の中に答えがある ~ クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」】
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クロスロードの辻口です。
今日は、
「ヒエラルキー」の影響を甘く見てはいけない・・・
というお話です。
「管理職になっても、役員になっても、私は私。何も変わりませんよ」
そう思っている人って、多いのではないでしょうか。
若かった頃の私もそうでした。
しかし、周囲の人たち。とくにメンバーは、そう扱ってくれない。
ちょっと媚びてくる人もいれば、なんだか突っかかってくる人もいたりする。
(ふつうに、これまで通りに、フラットに付き合ってくれればいいのに・・・)
そう思ったことが、たびたびあります。
「ヒエラルキー」というものは、太古の昔から生物の間に存在しています。
そして、現代を生きる多種多様な生物の中にも、「ヒエラルキー」が存在します。
ロブスターにさえ、ヒエラルキーがあるのだとか。
人間も、例外ではありません。
ヒエラルキーというと、「学校や社会で上下関係を学ぶもの」というイメージがありますよね。
しかし、実際には「私たちの奥深くにヒエラルキーがプログラミングされている」のだそうです。
これが、私たちの行動に大きく影響しています。
わかりやすく、チンパンジーたちのボスへの処し方を見てみましょう。
「大人しく従う」「相手が自分より弱いと思ったら歯向かう」「そのグループから出ていく」の3つ。
皆さんが所属している組織のヒエラルキーも、そんな感じはありませんか?
上司としては、「ヒエラルキーなんか気にしないで、フラットに意見交換しようよ」と思っている。
しかし、部下はなかなかそれに応じない。
私たちの奥深くにプログラミングされているのは、「従うか、歯向かうか、出ていくか」。
「ボスとフラットにやり取りする」なんてプログラムは組み込まれていないんです。
だから、何もせずにいたら、「部下とフラットに話し合う」なんてできないわけです。
「フラットに意見交換しようよ」と言うだけではダメなんですよね。
しっかりと、「アイスブレイク・ウォームアップ」をしなければならない。
対話力強化講座を学んで、「ロジカルに話し合う」ことの重要さに気づいた人は多いと思います。
しかし、「アイスブレイク・ウォームアップ」も同じく(それ以上に)重要なんです。
ちょっとしたヒエラルキーの存在によって、フラットな話し合いができなくなってしまう。
だからこそ、「ホカホカ⇒視点取得」がホントに大事なんですね。
なお近年、霊長類学に女性研究者が多数進出したおかげで、次々と画期的な発見がされています。
前回も書きましたね。
いくら優秀な人の集まりでも、同じような人ばかりだと、重要なことを見落としてしまう。
これまでの霊長類研究は、(特に欧米の)男性目線が中心で、オスの支配性とその交尾行動ばかりに注目していました。
しかし、女性研究者の活躍によって、実はメスにもヒエラルキーがあることがわかってきました。
さらに、群れの意思決定は、オスのボスザルの意向よりも、メスの血縁者のグループの影響が大きいとのこと。
あれっ? なんだか、人間と似ていますね(^^)。
というか、人間って、そんなに特別な存在じゃないんですね・・・。
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