□■□■-----------------------------2021.11.08-□■□■
【対話の中に答えがある ~ クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」】
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クロスロードの辻口です。
今日は、
久しぶりに会って、フラットに意見交換してみると、意外な発見がある・・・
というお話です。
緊急事態宣言が解除されてから、なるべく外に出て人と会うようにしています。
すっかり出不精になったので、ちょっとリハビリをしようかと(^^; 。
会食にも、ポツポツ出かけるようになりました。
やっぱり、リアルに対面で話すことで得られる情報は違いますからね。
もちろん、感染予防には気をつけながら。。。
それで、ひとつ思い出したことがあります。
人は、「過去の記憶を思い出す時に、その時の状況を手掛かりにする」ことが多いんです。
昔懐かしい場所に身を置くと、いろんな記憶が甦ってくる。
そういうことって、ありますよね。
舞台俳優が膨大な量の台詞を記憶できるのも、状況を手掛かりにするからだそうです。
「この場面では、この台詞」というのが頭の中で紐づけされている。
だから、舞台に立つとスラスラ台詞が出てくる。
なぜ、このことを思い出したかと言うと、コロナ禍に陥ったすぐ後の頃に、ある人と飲んだんです。
その人は、営業の叩き上げで、ある企業の営業部長をしています。
一年半前、彼は「俺はオンラインを使った営業なんか認めない!」と息巻いていました。
「お客さんと会わないで、営業できるわけないじゃないか!」という感じです。
それが、先日会った時には、「車もそうだけど、やっぱりハイブリッドだ!」。
「古いやり方にこだわっていると、生き残れないからね」という感じになっていました。
ずいぶん、意見が変わっていますよね。
面白いのが、本人には「意見が変わった」という自覚がないことです。
「いや、オレは当初からハイブリッドだと思っていたよ」と言い張る。
しかし、一年半前、同じ店の、同じ席で、同じ酒を飲みながら、まったく違うことを言っていたのです(^^)。
人間は、「当時、自分はどういう考えを持っていたか」を思い出すのが苦手なのです。
これについては、いくつもの実験があります。
たとえば、死刑制度の是非について、考えを述べさせる。
その後に、専門家の説得力ある見解を聞かせます。
そうすると、その見解に引きずられて、考えに変化が起こります。
面白いのが、「元々の自分の意見はどうだったか?」と聞かれると、正確に思い出せない。
「自分は元々このように考えていたと思うんですが・・・」という感じになります。
一年半前どころか、「数時間前に自分が考えていたこと」を正確に思い出せないのです。
何が言いたいかというと、
コロナ禍に陥って以降の一年半ほどで、ずいぶん人の考えが変わっている
ということを、あらためて実感したわけです。
当人には、あんまり自覚がないですけどね。
もう一つ言うと、「この人、以前こう言っていたからな…」と思い込まない、決めつけないことです。
「以前、こう言っていたけど、今はどうかな?」という感じで、フラットに意見交換してみる。
そうすると、意外な発見があるかもしれませんよ。
そして、あきらめていたことが、進められるかもしれませんよ(^^)。
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