vol.692 => 間は「切り替えて、迎えるもの」である・・・

□■□■-----------------------------2023.4.03---□■□■

 【対話の中に答えがある ~ クロスロード辻口の「対話上手になるメルマガ」】

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クロスロードの辻口です。

今日は、

    間は「切り替えて、迎えるもの」である・・・

というお話です。

 

「間を怖がらず、むしろ使いこなせるようになりましょう」。

対話力強化講座メインコースの講義で、こうお話ししています。

しかし、「どうしても、間がうまく使えない」という人が多い。

そこで、間について、ずっと考察しています。

 

以前、「まとまらない話」で「間は切り替えと深い関係がある」とお話ししました。

ただ、「切り替え」だけじゃないんですよね。そこで悩んでいました。

それが、少し見えてきました。

 

会話における間とは、
「これまでの流れを切り替えて、望ましい流れを迎えるために、敢えてとる時間である」
と定義してみたいと思います。

 

簡単に言うと、間とは「切り替えて、迎えるもの」なのです。

 

なぜ「迎えるもの」という表現を使ったのか。

間って、外国人に説明するのが難しいんですよね。

対話力強化講座は中国語に翻訳されていますが、やはり間の説明が難しいそうです。

そこで思い出したのが、
「元々日本では、時間の流れについての考え方が西洋的なそれとは違っていた」ということです。

現代(西洋的な感覚)では、時間は「過去⇒現在⇒未来」と一直線に流れていくものと考えられています。

「過去を経て現在があり、現在から未来に向かう」わけです。

しかし、元々の日本人の感覚では、「未来がこちらにやってくる」んです。

これは日本に四季があることが関係しているそうです。

さらに、四季があることから、時間は一直線ではなくループしています。

日本語では「新年度を迎える」と言いますよね。

ぐるっと回って、新しい年度(未来)がやってくるんです。それをお迎えするんです。

お迎えするからには、準備を整えて、望ましい未来をお迎えしたいですよね。

日本の伝統行事、儀式などは「ぐるっと回ってやってくる未来をお迎えする」感覚で行われます。

たとえ、今年度が「悪い流れ」であっても、準備を整えて「良い流れ」をお迎えする。

こうした文化的な背景があるからこそ、「間」という一言で奥深いものを表現しているのではないか。。。

 

 

まあ、難しい解釈は置いといて(苦笑)、「間を使いこなしたい」と考えていらっしゃる方は、
「切り替えて、迎える」という意識を持ってみてください。

間について、何かつかめた感じがしませんか?

長くなるので、間については、あらためて書きたいと思います。

参考文献:日本文化における時間と空間(加藤周一 岩波書店)

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